レジスト設計
■ レジスト設計の注意点
・レジストの対象は基板の部品面と半田面の2つのみです。
・レジストを基板に施工するかしないかは基板屋サンに指示する必要があります。
・レジストに関する設計指示は下記2つのレーヤからのみ出されます。
@ No.8 部品面 レジスト
A No.25 半田面 レジスト
・レジストの図面指示の意味は下記です。
@円や矩形などの図形で込まれた部分はレジストを施工しない。
(→ レーヤNo.8やNo.25の円や矩形の内側はレジストを施工しない)
Aレジストを施工しないことを強調するときは、図形をべた塗りする。
・レジストは垂れることがあるのでので、断面の0.5mm程度手前までとするのがよい。
・基板レジスト設計が関係するものとしては下記などがある。
@ビア
A基板取付穴
B基板外周
CSOP部品のパッド
■ ビアへのレジスト制限設定
K2CADで標準設定されているビアにはレジスト範囲を指定する円がレーヤNo.8(部品面 レジスト)とNo.25
(半田面 レジスト)に設定されているので、標準ビアをつかう場合はレジスト設計は不要です。
■ 基板取付穴付近のレジスト範囲設定
レジスト設計を行わないと取付穴端面までレジストが塗られる為、レジストの垂れが発生することがあり
品質をそこねるのでシルク印刷は端面の0.5mm手前までとなるレジスト設計を行う。
@ 使用レーヤーグループをパターンレジスト設計に設定します。
Aグリッド設定 0.5mmとして、書込みレーヤをNo.8 部品面 レジストに設定します。
Bタレット番号2(2: C0.2)を選択します。
C半径2.5mmの円を取付穴周りに描きます。
・円弧アイコンをクリックします。
・基板取付穴の中心をクリックした後、水平方向右側に沿って目視で0.5mm間隔のグリッドを数え2.5mmの
グリッドをクリックします。
・下記のような円弧が現れます。
・もう一度始点となった水平方向2.5mmのグリッドをクリックします。
D半径2.5mmの円がレーヤNo.8 部品面 レジスト に描かれました。
Eこの半径2.5mmの円の内側にレジストがないことを明記するためにこの円をベタで塗りつぶします。この円を
選択した状態でキーボーの”F”をキーインすると円が下記のようにベタで塗りつぶされこの部分にレジストが
ないことが表示されます。
F残りの3つの基板取付穴にたしても、この塗りつぶされた円をコピーして貼り付けると簡単に塗りつぶしが
できます。
■ 半田面レジスト レーヤー へのコピー
半田面レジストレーヤーも同様にレジスト設計をする必要があります。この場合部品面レジストレーヤと
全く同じ内容なのでレーヤー間コピーを使います。
@部品面レジスト レーヤの表示をすべて選択後、右クリックしてショートカットメニューを表示させます。
A「レーヤ移動/コピー」を 選択して「レーヤ移動/コピー」ダイアログを表示させます。
Bコピーにチェックを入れます。
C「レーヤ選択」ボタンをクリックします。
D「レーヤ選択」ダイアログの25 半田面レジスト レーヤのチェックボックスにチェックをいれます。
E「レーヤ選択」ダイアログのOKボタンをクリックします。
F「レイヤ移動/コピー」ダイアログのOKボタンをクリックするとレーヤ8で選択していた内容がレーヤ25の
半田面レーヤにコピーされます。
<追記>
■ キバン全体のレジストを実施しない場合
すでにK2CADで設計が完了したキバンをレジストなしにする場合、キバンのレジストレーヤー(部品面レジストレーヤー、半田面レジストレーヤー)全体をレジストなしに
ベタ塗りすることでキバン屋さんへ指示することができます。 レジスト図形どうしはORの関係ですので、この場合すでに作図してあるレジスト表示図形(円、矩形等)は
無視され 追加したレジストなしの矩形が指示するようにキバン全面がレジストなしを指示したことになります。 但し、この方法は、シルク印刷が実施されなくなってしまいます。
Fusion等 注文オプションとして”レジストなし”が設定できないキバンメーカにレジストなしのキバンを注文する場合に有効な指示方法となります。
以下は、部品面レジストを実施しないようにした場合の作図例です。
@ 通常のレジストを実施する場合のレジストレーヤーの図面です。レーヤーとしては No.8 部品面レジストレーヤ と No.55 キバン外形(面)レーヤーのみが表示されています。
A面アイコンをクリックして キバンの外形の外側を囲んでゆきます。
B 面アイコンで描かれるラインの始点に終点を重ねると 閉じた面が完成するのでベタ面の表示があらわれます。 ベタ面の内側にレジストに係る図形が描かれていますがORの関係で
あるのでガーバーデータとしては ベタ面単独の場合とおなじになります。 これでキバン全部の部品面のレジストは施行されません。